
とちみつ屋で販売している百花みつを採取した養蜂家も、とちみつと同じ加藤隆夫です。普段は、とちみつしか採らない養蜂家です。
ところが今年、白峰から金沢方面に車を走らせていた加藤さんの奥さんが、山にたくさんの白い花が咲いているのに気づきました。これまで、見たこともないほどたくさんの花(この時は何の花か分かりませんでした)に驚き、もしかして蜂蜜がとれるかもしれないと、夫にその話をしたところ、ちょうど、とちみつの採取も終わったところだったので、試しに巣箱を置いてみようということになりました。
巣箱を置いたのは、白峰から金沢方面に20分程度の場所にある、吉野谷という場所です。ですから、百花みつの採取地は白山ろくの吉野谷ということになります。
山にたくさん咲いていた白い花は、調べてみるとケンポナシという木の花でした。予想通り、みつばちたちは忙しそうに働き、数日で、巣箱がはちみつでいっぱいになりました。ケンポナシの後にも、山には黄色がかった白い花がたくさん咲きました。こちらはシナノキでした。シナノキも、たくさん蜜をふく花だったようで、すごいスピードではちみつがたまっていきました。
結局、今年のとちみつの採蜜量に匹敵するほど、たくさんのはちみつが採れました。
今回、とちみつ屋で販売する百花みつを採蜜した期間には、この2種類の木の花がたくさん咲いていました。このどちらの木も、はちみつの蜜源として知られています。そのことから、今回の百花みつには、この2種類の蜜が、かなりの割合で入っていると思われます。(もちろん、他の花のみつも混ざっているでしょうが)
味は、強い花の香りと、葡萄を思わせるフルーティな風味があります。パンなどにつけるほか、紅茶やハーブティーに入れたり、デザートやお菓子作りに向いていると思います。
百花みつは、採取時期によって、蜜源の種類や割合が少しずつ変化していきます。瓶詰めの段階で、できるだけ味の差が出ないようにしてもらっていますが、入荷時期によって違いが出る場合がありますので、この点、ご了承くださいませ。(気に入っていただけましたら、なるべくお早めのリピートをお勧めします)
名前に『梨』とついていますが、梨の仲間ではなく、クロウメモドキ科ケンポナシ属の落葉高木です。5角形の星型をした小さな花が、ひとかたまりになって咲きますが、なんと、4年に1度しか咲かないのだとか。今年はちょうど、この4年に1度のオリンピックイヤー(?)だったのでしょう。
インターネットで調べてみたのですが、ケンポナシとして販売されているはちみつはほとんどなく、百花みつとして販売されることが多いようですが、ケンポナシが含まれる百花みつすら、あまり流通していません。それだけ、ケンポナシは貴重な蜂蜜と言えるでしょう。
ケンポナシのはちみつはフルーティな風味が特長らしいので、とちみつ屋の百花みつのフルーティさはケンポナシに由来するものかもしれません。
シナノキ科シナノキ属の落葉高木で、日本特産種です。同じシナノキ属に菩提樹があります。小さな花火のように見える花がひとかたまりになって咲きます。シナノキの花には個性的な香りがあり、鎮静作用のあるハーブとしても人気です。とちみつ屋の百花みつの強い花の香りはシナノキ由来かもしれません。
シナノキの蜂蜜は、ヨーロッパでは高級品として扱われています。日本国内では、大半が北海道産ですが、タバコの香り付けに使われることが多いため、一般的な流通量は少ないようです。