<h1>とちみつ屋のおいしいはちみつ</h1>

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みつばちたちの一年
3月/越冬庫から箱出し
5月/巣箱のお引っ越し
6月/採蜜まっさかり
9月/天敵襲来!
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みつばちたちの一年

みつばちたちが活動を始めました

●みつばちたちにようやく訪れた遅い春。

 白山ろくは雪が多く寒さも厳しい地域ですので、雪で巣箱が潰れてしまわないように、みつばちたちは冬の間は巣箱ごと越冬庫というところに入れられています。毎年、3月下旬頃に巣箱は外に出され、みつばちたちは新しいシーズンをスタートさせます。

 とちみつ屋のとちみつは白山ろく白峰の百合谷(びゃあこだん)という場所で採取するのですが、百合谷は奥深い山の中なので3月下旬でもまだ雪がたくさん積もったまま。日中は暖かくても朝晩の冷え込みはかなりのもので、みつばちにとって厳しい環境です。そこで、もっと暖かくなって栃の花が咲くまでの間、巣箱は別の場所に置いておきます。白峰から車で20分ぐらい離れた吉野谷という場所です。白峰と比べると標高が低いので白峰にはまだ雪が残ってる頃でも吉野谷には雪がほとんどありません。ここならみつばち達も過ごしやすいでしょう。

 箱出しする巣箱の数は75箱ほど。1日では運び切れないため、2日に分けて作業します。2日間の作業が終わり、75箱がずらっと並べられた様子は、なかなか壮観です。

●みつばちたちの春の強化合宿!?

 越冬庫から出されてから花のシーズンまでがいちばん大切な時期で、建勢期と呼ばれています。
 女王蜂は越冬庫にいる間は卵を生みませんから、巣の中の働き蜂はみんな前年からいる年老いた蜂です。急いで世代交代をしなけらばなりません。女王蜂は巣箱が外に出されると早速、卵を生み始めます。女王蜂が1日に生む卵の数はなんと2000〜3000個。卵は3週間後には若蜂となり、10日ほど巣の中の仕事をしてから、蜜や花粉を集めに外に出る現役バリバリの働き蜂となります。
 たくさんの蜜を集めるためには一つの巣箱に2〜3万匹の働き蜂が必要なので、栃の花が咲くまでに、どんどん卵を生んでどんどん育ててもらわなければなりません。暖かい場所に巣箱を置くのも、少しでも良い環境で、たくさん働き蜂を増やしてもらうためなのです。

 野の草花や桜の花などが咲き始めれば、みつばちたちはせっせと花に通って蜜を集めます。しかし、早春はたくさん蜜をふく花が少ないため、みつばちが自力で集めた蜜だけではエサが充分ではありません。最初のうちは前年からの蜜の蓄えが残っていますが、仲間が増えるとすぐに食べ尽くしてしまいます。ですから、ときどき巣箱の中をチェックして、エサが少なくなった巣箱の中には砂糖を煮とかした水(糖水)を入れてやります。これを給仕と言います。

 暖かい場所でエサを充分に与えられながらの約2カ月間は、みつばちたちの強化合宿のようなもの。この時期にどれくらい働き蜂を増やせるのかが、その年のとちみつの収穫を大きく左右します。どんなに栃の花がたくさん咲いても、働き手が少なければたくさん蜜を集めることはできませんから…。

越冬庫の中野様子
越冬庫の中の様子
越冬庫の中は普段は真っ暗にしてあります。みつばちたちはこの部屋で春が来るのをじっと待っています。

巣箱をトラックから降ろす様子
巣箱はこの時期が一番軽いのですが、それでも2段に箱をつないであるもの一つの重さが30〜35kgほどあります。これをひとつひとつ背負って運んでいくのはかなりの重労働です。

巣箱から出てくるみつばち
トラックに乗せて巣箱を移動させた後は、箱の入り口を開けると必ず蜂が出てくるのだそうです。蜂も車酔い? 元気なはち達の姿にホッと一安心。

蜂球
蜂球
冬場や寒い日は、みつばちたちは凍えないように、ひとかたまりになっておしくらまんじゅうのようにしています。

かもしか
白峰から吉野谷に向かう途中の道で偶然カモシカを発見! 自然が豊富に残る白山ろくならではの光景です。

並べられた巣箱
ずら〜っと並べられた巣箱の数は75箱。みつばちたちは栃の花が咲くまでの約2ヶ月間をこの場所で過ごします。その間に蜂が増え、蜜も少し入っているので巣箱は10〜15kgも重くなります。